便秘は一般的に成人女性というイメージがありますが、実は子供にも多く、便秘の子供に悩む親御さんも多くいます。
事実、ある研究所の調査では、小学生の5人に1人が便秘状態であるという結果も出ています。
子供が便秘になる原因は何なのでしょうか。
また、便秘の解消法や予防について調べてみましょう。
子供が便秘になる原因は?
まず第一に子供の食事に含まれる水分や繊維(果物、野菜などに含まれる繊維など)の量が不足していることが原因となります。
水分や繊維が不足すると便は硬くなり、腹部症状(不快感、痛みなど)や排便時の肛門痛、肛門が裂けて出血をするなどを生じます。
また、生活習慣において、規則正しい生活(毎食摂取、おやつは決まった時間に食べる、夜更かしをしない)に、便意を我慢しない、
ゆとりのある時間にトイレに座る習慣をつけることなどが守られていないと便秘になることもあります。
一度便秘になり肛門が傷つくなどの痛い思いを経験すると、自然と便を我慢しようとしてしまいます。
便意はしばらくするとおさまるため、排便できなかった便が大腸に蓄積され、便秘症となってしまいます。
大腸の働きによって便の水分が吸収されてしまうので、蓄積されることでさらに便が硬くなり、排便時の痛みが増していき、このような
痛みを避けるために我慢をし続けてしまうと、やがて便意に対して鈍感になり、慢性的な便秘へとつながってしまいます。
特に、2~5歳の間にこうした便秘の悪循環に陥りやすくなります。
子供の便秘の解消法は?
便秘解消法としては、まずは溜まった便を外に出してあげることが大切です。
溜まった便を体外に出す方法としては、浣腸や下剤が考えられます。
下剤は1~2日ほど様子を見なければならないのに対して、浣腸は効果を確認できる時間が早いですが、痛みを感じてしまうというデメリットも
あるので、子供の状態に合わせて選択することが大切です。
尚、浣腸や下剤で便通がよくならない場合は、医療機関で診察を受けましょう。
軽度の便秘症は、子供の食事に繊維の量を増やしたり、水分を十分に摂取させたりすると改善します。
繊維の目安摂取量は1日に「年齢+5g」と言われています。
子供の便秘の予防
子供の便秘の原因の多くは、便意を我慢することにありますので、便意を我慢せずにトイレへ行くことを教え、また、便意を感じたとき以外に
限らず排便の習慣をつけるために、食後などの決まった時間にトイレへ行かせることを習慣づけましょう。
そして食事について見直すことが大切です。
お菓子やジュース類などのカロリーが高いわりにあまり便にならないものは控え、食事には繊維の量を増やし水分を十分に摂らせましょう。
また、スムーズな排便のためには、規則正しい生活で、身体のリズムを整えることも大切です。
まとめ
子供の便秘は、親御さんが原因と考えることもできます。
食事の内容やおやつの与え方、夜更かしなど親の生活スタイルでも左右されます。
また、トイレ・トレーニング期で失敗した場合に叱るなどの繰り返しにより、トイレに対する恐怖感を知らず知らずのうちに植え付けている
こともあります。
まずは食生活や生活習慣から気を付け、便秘にならないようにしていきたいですね。